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oyasumi.baby よみきかせ時間目安:4分

ライオンとねずみ

あるひ、大きなライオンが木の下でお昼寝をしていました。

たてがみが風にそよそよと揺れています。大きなお腹が、すう、すう、と上下しています。気持ちよさそうです。

そこへ、小さなねずみが走ってきました。ちょろちょろ、ちょろちょろ。

ねずみはライオンが寝ていることに気づかず、そのたてがみの上を駆け抜けてしまったのです。

ライオンが目を開けました。大きな前足で、ねずみをそっと押さえます。

「おまえ、わしの上を走ったな」

ねずみは体を震わせました。ライオンの前足は、ねずみの何倍もの大きさです。

「ご、ごめんなさい。どうか許してください」

ねずみは必死に言いました。

「いつかきっと、わたしもライオンさんのお役に立ちます。ほんとうです」

ライオンは、あまりに小さなねずみの言葉がおかしくて、ふっと笑いました。

「こんな小さなやつが、わしの役に立つのか。まあ、いいだろう。行きなさい」

ライオンはそっと前足を持ち上げてやりました。ねずみはぺこりとお辞儀をして、草むらの中へ走っていきます。

何日か経った、ある日のことです。

森の中で、ライオンの叫び声が響きました。猟師の仕掛けた網に引っかかってしまったのです。

太い縄がライオンの体をぐるぐると巻いて、動けません。もがけばもがくほど、縄は食い込んでいきます。

そこへ、あの小さなねずみが駆けつけてきました。

「ライオンさん、わたしに任せてください」

ねずみは小さな歯で、縄をかじり始めました。カリカリ、カリカリ。一本、また一本。小さな歯で、根気よく、根気よく。

やがて縄がぷつりと切れました。もう一本。また一本。

とうとう、網がほどけて、ライオンは自由になりました。

ライオンは大きな目で、小さなねずみを見つめました。

「おまえに助けられるとは思わなかった。ありがとう」

ねずみはにっこり笑いました。

「小さくても、お役に立てることはあるのです」

ライオンはそっと前足を差し出しました。ねずみがその上にちょこんと乗ります。

夕日が森を金色に染めていました。木の葉のあいだから、やわらかな光が降り注いでいます。

大きなライオンと小さなねずみ。ふたりは並んで、静かな森の夕暮れを眺めていました。